オプションとして迅速診断が可能であることをオーナーにご呈示されることは、これからの獣医療には必要不可欠なことであると確信しています。
近年、ヒトに医学では組織を採取したその日に病理診断を下すデイパソロジーが行われつつあります。これは病理診断を待つまでの間に患者が抱く不安やストレスを軽減することを主な目的としています。獣医領域であっても自分のペットが癌であるのか良性疾患であるか、その病理診断を待つオーナーの不安は計り知れません。
また、言うまでもなく、全身状態の悪い症例(そしてそうではない症例も)に対して速やかに次の治療に移行できることも大きなメリットになります。
診断日数
当日中もしくは翌日お昼頃まで、
その日の依頼検体数などにより異なります
迅速診断の依頼方法
- 弊社ホームページにて迅速診断可能日かどうかを確認。
随時変更する可能性がありますので、できるだけ直前にご確認下さい。
- 組織検査依頼書ならびに箱(もしくは封筒)の表に赤のマジックなどで目立つように"迅速"とご記入下さい。
1日の全症例の開封作業に1〜2時間を要します。迅速診断症例は先に開封する必要がありますので、箱(もしくは封筒)の表に"迅速"とご記入されていない場合には、迅速診断の対象外になる恐れがあります。
- 午前10時までに組織が到着するよう検体を送付して下さい。
原則として普通郵便は平日午前9時の受け取りが可能です。
それ以後に到着した検体でも可能であれば当日診断を試みますが、原則的には翌日診断(お昼頃まで)になります。
注意事項
- 脱灰が必要な組織、ホルマリン固定不良組織などは、脱灰後、ホルマリン固定後の迅速処理になります。従いまして上記の診断期限の対象外になります。診断に免疫染色・特殊染色が必要な症例も同様です。
- 剖検例、作製標本数が多くなる症例、その他検討を要する症例は、原則として迅速診断の対象外になります。
- 1日の迅速処理検体数に限りがありますので、許容数を越えた場合には、全身状態の悪い症例などを優先とさせていただきます。
- 同一検体でも迅速診断および後日の報告に分かれることがあります(2回、3回に分けての報告)。
(2) 脱灰操作が必要な部位・不必要な部位が混在している場合
(3) 固定されている部位・固定不良な部位が混在している場合
(4) 組織像の解釈に検討が必要な場合
(5) 組織数が多い場合
(6) その他