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第195回 三尖尾胃虫について追加情報



第195回 三尖尾胃虫について追加情報

以前にネコの胃粘膜に寄生する三尖尾胃虫(Ollulanus tricuspis)について記載しましたが、質問を受けましたので少し調べてみました。

【ネコの胃粘膜で問題になる線虫】
ネコの胃では通常Ollulanus。Physaloptera は希。
GnathostomaとCylicospiruraは臨床症状を引き起こさない。
Ollulanusのイヌの報告は1例のみです。

【発生頻度】
?@消化器症状を呈した症例のみであるの否かは不明ですが、2011年の報告では55例の死亡ネコの中で17例(13%)にOllulanus tricuspis が見つかったとされています。
?AComp Pathol. 2006では131例のバイオプシーで4例にこの寄生虫が確認されたとされています。そのうちの2例では胃炎の組織所見は存在しなかったとのことですので、虫体が見つからなければ診断の手掛かりも掴めない事になります。

【臨床症状】
・病気の重症度に応じて食欲不振、食欲不振、うつ、または体重減少が現れる場合がある。好中球増多、好酸球増多が生じることがある。
・?Aの報告では4例中3匹が嘔吐、1匹が体重減少。
・内視鏡での肉眼所見は正常。

【検出方法】
・虫卵は糞便中に排泄されない。
・成虫も排便までに消化されてしまうため、糞便中には確認されない。
・寄生虫は小さく内視鏡では見つけにくい(1mm以下)。
?@の報告では
胃の内容物と粘膜洗浄液を繰り返し希釈・沈殿させる方法が最も信頼性の高い検出方法で、Ollulanus tricuspis 感染が明らかになった全例がこの方法で検出できた。粘膜バイオプシーは感染例の29%のみで検出され、精度は低い。

【感染経路】
吐物を介して起こる。

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