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第169回 マーキングダイについて



マーキングダイについて

近々、マーキングダイについて触れてみようかと考えていましたが、最近の雑誌にも掲載されていましたので、少し書いてみたいと思います。最近は動物病院様から送付されてくる組織にもマーキングダイを使用しているものがありますので、他にも情報源があったのかもしれません。

マーキングダイとは?
マーキングダイは摘出組織に印を付けるための色素です。例えば今までは病理側で顕微鏡を覗いた際にマージン部であることが判るように墨汁を塗布していたわけですが、墨ではなく専用色素を用いるということです。弊社では墨汁以外に2色の色素を使用しています。

病院様でマーキングダイを使用する!
通常は病理側でマーキングするのですが、病院様でマーキングすることのメリットもあります。特にそれが必要であると感じる場面として、「マージン領域とそれ以外の領域が判断し難い場合」が挙げられます。

・例えば肝臓腫瘍、副腎腫瘍、腎臓腫瘍などの腹腔内腫瘍で、マージン領域と腹膜面の境界が判らないことは少なくありません。しかしながら術者であれば、判断できる場合が多いと思います。マージン部に腫瘍が露出していればマージン(+)ということになり、漿膜面に露出していればマージンではなく腹腔内への自潰(腹腔内播種)ということになり、意義が変わってきます。マージン領域に青の色素、漿膜面には緑の色素を用いるといった使い分けをお勧めします。

・頻度の高いところでは皮膚が薄くなったり自潰している皮膚腫瘍や肛門周囲腫瘍などが腫瘍ぎりぎりのところで切除されている場合などが挙げられます。同様にマージン領域がどこまでであるのかを把握できないことが少なくありません。

・癒着部位など特に病院様でマージンが気になるところだけにマーキングしておくことも良いでしょう。

注意!
・墨汁と同様に、ある程度濃く塗らなければ、顕微鏡で見た際に判らなくなります。
・メラノーマに黒色、血液の付着した組織に赤の色素は使用しない方が賢明です。顕微鏡場でコントラストがつきません。緑や青の色素であれば判りやすく、またコントラストが付かない場面はほとんどないと思われます。

マーキングした後は検査依頼書に何をマーキングしたのかを記載しておいて下さい。

購入
マーキングダイはいろいろな会社で販売していますが、基本的にはどこでも変わりはないと思われます。チューブタイプのものや50ml程度の容器に入ったもの等、いくつかのタイプがあります。色は青、緑、オレンジ、赤など7色程度あります。価格は少し高めですが、少量で比較的広く塗れますので、一度購入しておきますと、しばらくはなくなりません。

「マーキングダイ」とネット検索して頂ければ、直ぐに見つかりますので、よろしければ活用してみてはいかがでしょうか?

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